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September 26, 2010

クローズアップレンズ2

先週封印すると記事にしたハッセルブラッド用のクローズアップレンズ・プロクサーですが、パンヤさんからアドバイスを頂き追加実験をしてみました。

 
今回の実験は、前回の実験時にフードを付けていなかったのでフードを付けることでレンズの内面反射を抑えフレアーが抑えられるかということです。

 
フードは B50 用の純正ではありませんが角型フードを使いました。レンズは、前回問題の有ったハッセルのCレンズ Sonnar 4/150 です。また、前回データーは取っていたものの公表していなかった 4/150 の絞りを変えての実験を再度行いました。

 
また、今回 Sonnar に加えて最近購入した Planar 3.5/100 でも f4 で実験をしてみました。

 
今回の撮影条件は機材・被写体は同じですが、出来るだけ同じ様にセットしたつもりですがストロボの位置・被写体のライトの置きかた・撮影アングルは微妙に違っていることをご了承ください。

 
 
今回も結論を先に報告しますと、今回の撮影条件でのフードの影響は確認できませんでした。 4/150 も 3.5/100 でもフードとフレアーの関係は分かりませんでした。

 
しかし、すごく驚きの結果も出てきました。

 
それは、Planar 3.5/100 でプロクサーを使うと f4 でもフレアーがほとんど出ないことが分かりました。どうやらプロクサーはレンズとの相性が有るようです (^^;


 
 
■ Planar 3.5/100 とプロクサー

 
条件は前回と同じを心がけました。カメラは EOS 5D2 でマウントアダプターを使っての撮影です。光源はストロボの天井バウンスで、露出の調整はストロボ出力の調整と ISO を変えています。被写体までの距離の関係でプロクサーだけでなく 4/150 は 12mm の中間リング、3.5/100 は 25mm の中間リングを入れています。
 
今回追加したレンズとプロクサーです。なお、プロクサーの表示の 1m や 0.5m の表示は、レンズを無限遠にセットしプロクサーを付けた時、1m にピントが合うものが 1m、0.5m にピントが合うものが 0.5m です。今回使用している 1m はクローズアップの度合いが普通のタイプです。

 

 
写真左:Proxar 1m を付けた Planar 3.5/100 、写真右:Proxar を外した状態

 
 
以下の写真左はノートリ画像で、写真右は PELICAN 文字部分のピクセル等倍(クリックして拡大時)写真です。ピントはライブビューで PELICAN の P に合わせています。また、中間リングは、Canon EF12II(12mm)と EF25II(25mm)を使っています。

 
撮影時にカメラの WB はオート、RAW から DPP で現像していますが、ピクチャースタイルはノーマルで補正設定は全て0(無調整)です。また、今回も撮影画面の大きさが少し狂ってしまいました (^^;

 
 
今回は、LEDライトの照射画像を解析するソフトで文字その他の明るさ変化を観察してみました。まだ比較方法などは考えていませんが、感覚的にフレアーが出ているのかなどが分かるかもしれないと思いました。

 
画僧処理は下の写真のラインの部分(赤いラインがx軸、緑のラインがy軸です)の明るさを記録したものです。これは、P 文字の中を交点として狙ったもので、解析の元写真の同じポイントを狙ってx軸とy軸を引いています。

 
解析結果(下の青地のグラフ)の見方は、文字の輪郭部分(グラフの数値の高い山の部分)と地の部分(グラフの数値が低い谷の部分)の境界の傾きが少なければフレアーが少なく、この山と谷の差が大きい場合はコントラストが高いということです。(図を見るだけではちょっと分かりにくいですが・・・)

 

 
本当は、フードの有る無しで比較出来れば良かったですが、写真も解析図も見るだけでは差が分らないので、目視で分かるほど違う状態で解析図がどのように変わるかをとりあえず見てみました。まぁ、オマケと考えてください (^^;

 

 
 
 
 
● Hasselblad Sonnar 4/150C - f4 (角型フード付き)+ プロクサー 1m + EF12II

 
前回と条件が少し違うため前回よりフレアーが多く出てしまいました。フードを外しても全く同じでした(フードなしの写真は省略です)。クローズアップレンズの色収差も出ています。

 

 

 

 
図 左:y軸の明るさ分布 、右:x軸の明るさ分布

 
分布図は立ち上がりがかなりなまっています。明るさの差が出ず、黒が締まらず白さも明るくありません。

 
 
● Hasselblad Sonnar 4/150150C - f8 (角型フード付き)+ プロクサー 1m + EF12II

 
絞るとフレアーが大幅に減ります。クローズアップレンズの色収差はあまり変わらないようです。

 

 

 

 
図 左:y軸の明るさ分布 、右:x軸の明るさ分布

 
分布図はかなり立ち上がりが良くなりました。

 
 
● Hasselblad Sonnar 4/150150C - f16 (角型フード付き)+ プロクサー 1m + EF12II

 
f16 でもあまり画質が落ちたように感じません(回折現象の影響よりフレアーの改善の方が強い?)。しかし、クローズアップレンズの色収差は相変わらずあります。

 

 

 

 
図 左:y軸の明るさ分布 、右:x軸の明るさ分布

 
分布図の立ち上がりの高さで、文字付近は f8 とそれほど変わらないようですが、LEDライトのナーリング(ローレット)の凸凹部分の明るさ差が大きくなっています。f8 画像より幾分露出が明るくなっていますが、f8 よりコントラストが高くなっていることが分かります。これは絞ったことでピントが来ているためではないかと思います。

 
 
● Hasselblad Planar 3.5/100C - f4 (角型フード付き)+ プロクサー 1m + EF25II

 
f4 にもかかわらずフレアーはあまり目立ちません。解析図を見ると気分的に 4/150 の f8 位の感じでしょうか(解析図を目視で比較するのは難しいですね)。焦点距離の短いことが良い影響になっているのでしょうか? クローズアップレンズの色収差はでています。フードを外してもフードの影響は分かりませんでした。

 
なお、ライブビューでピントを見ていると、Planar 3.5/100 はすごい解像感を感じます。しかし、実際の写りはそうでもないのでライブビュー画像がコントラストを上げシャープが掛かっているのかもしれませんね。

 

 

 

 
図 左:y軸の明るさ分布 、右:x軸の明るさ分布

 
分布図は 4/150 の f8 のような感じです。ローレット部分の明るさの差が 4/150 の f8 より減っていますが、f4 なのでピントが来ていないためと思われます。

 
 
 
■ まとめ

 
今回の追加実験の結果、今回の撮影条件では角型フードを付けいても Sonnar 4/150 にクローズアップレンズを付けるとフレアーが出ることが分かりました。また、フードを外しても分かるほどの差はありませんでした。

 
先週の結果ではプロクサーは封印すると書きましたが、今回新たに実験した Planar 3.5/100 では f4 でもフレアーがかなり少なく十分使えそうなことが分かりました。

 
4/150 でも十分に絞ればプロクサーを付けてもフレアーはかなり少なくなることが分かりました。

 
プロクサーとレンズには相性が有りそうなことが分かりました。

 
自分の撮影スタイルでは、4/150 を絞って使うことや、3.5/100 を花のクローズアップ写真に使うことはあまり無さそうなので(花のクローズアップに 100mm レンズを使う場合は Makro Planar 2.8/100 を主に使うため)結局プロクサーは封印しなくてもあまり使わなそうだという結果に終わりました(^^;

 
画像処理は、今回の画像データーを目視で比較するのは難しかいですが、文字と地の境部分を拡大して処理することで明るさの傾斜が分かる可能性があることに気付きました。今後、必要に応じて画僧処理して観察することもやってみたいと思いました。

 


 
 
 
 
 
 
次回は、未定です。

 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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Comments

パンヤ さん、こんばんは。

分布図はいろいろやってみたいことの中のひとつでしたがなかなかきっかけがなかったのでちょうど良い機会でした。

パンヤさんのおかげで、今回は自分にとっていろいろ収穫が多く良かったです (^^)

こちらこそありがとうございました。

Posted by: イルミナム | September 27, 2010 at 23:26

こんばんは!
凄いです!
分布図ってすごいです!
写真のみではそれほど違いがわからなかったものも分布図を見ると数字としてしっかり違いが理解できるところがすばらしいです!
しかも、僕のちょっとした思いつきでフード撮影のチェックまで・・・。
(お手間を撮らせてしまいスイマセンです!)
勉強になりました!ありがとうございました!

Posted by: パンヤ | September 27, 2010 at 22:27

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