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March 13, 2005

ちょっと気になるLEDの光のお話 その2

先日、LEDの光の危険性についてお話をしましたが、少し内容が分かりましたので、追加説明したいと思います。


青色LEDによる網膜障害については、日本眼科学会誌2001年10月号に出たものですが、それを引用した資料を入手したのでそれを荒っぽく抜粋要約してみました。

以下抜粋要約---

アカゲザルを全身麻酔して頭部を固定し、網膜上に直径3mm(0.85W)で 460nm の青色LEDを照射し、40分の照射で最大障害の50%の障害を示した。ここでの40分の照射で、照射2日後に照射部に一致した色素脱出斑(白斑が出る)、 FAGによる過蛍光、網膜厚の増加と網膜電図の変化が増加した。なお、90分照射した場合は、30日後には、視細胞ディスクの崩壊、網膜色素上皮細胞からのメラニンの消失と尖端繊毛の障害があった。

---抜粋要約終わり

私たちが使用するライトの光が上の実験のどの程度にあたるかが良く分からないのでちょっと・・・、ですが、一例として Luxeon I の 430nm ロイヤルブルー光は、350mA の定格電流で 135mW 出力します。460nm の青発光は W 表示でないため不明ですが、ロイヤルブルー光よりは強いのではないかと想像されます(波長が短いほど技術的に高出力が困難なため)。

また、他の照明での影響はどうか、と疑問が湧きますが、蛍光灯は問題にはなっていないようです。その理由として蛍光灯は、相対的に青のスペクトルの比率が小さく他の色のスペクトルの方が強いため、蛍光灯の光が目には明るく感じられるため瞳孔が絞られるので網膜へ達する青色光が弱まるということのようです。

一方、特に青色LEDは、明るく見えないため瞳孔が開き青色光が網膜に強く当たってしまうのですね。白色LEDも明るさの割りに青色光が多いので目に入り易いといえます。

なおハロゲン電球は青発光が少ないのでこの問題はありません。


また意外にも、危険と思われる紫外線は、強さにもよるのでしょうが、400nm より短い波長の紫外線は角膜を通して水晶体へ達するものの、水晶体が紫外線を吸収するので網膜まで到達するのは僅かな量なのだそうです。その一方、可視光( 400nm から 700nm )はほとんど網膜に達し、これらの結果、網膜に最も強い障害を引き起こす可能性がある波長は各波長の強度が同じであれば 440nm の光だそうです。(水晶体がない場合は紫外線領域の光の方が網膜に危険だそうです)

報告はまだこの1例らしいのでこの結果が今後どのように発展するかは引続く研究の結果を待たないといけませんが、紫外線で角膜が炎症を起こすものの数日で直る“雪目”とは違い、網膜へのダメージは有ってはマズイので、やはり青色LEDや青色+YAG蛍光体での白色LED(現在のほとんどの白色LED)は、直視を避けた方が無難なようです。

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Comments

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Posted by: LnddMiles | July 27, 2009 at 20:39

ばさらさん、こんにちは。

長時間その環境下に居る場所の光源としては現在の 「青発光+黄色蛍光体」 方式の LED は何かと問題ありそうですね。赤も見え難いですし・・・。

LED 照明の本命は蛍光灯と同じ原理の 「UV 発光+現在蛍光灯に使われている蛍光体」 のようです。しかし、LED の UV 発光強度が低いので、屋内照明用に LED が普及するのはまだまだ先の話だと言う専門家もいます。

また LED の寿命は、LED のレンズを形成している樹脂の劣化ではないか(透明度が落ちると光量が下がり初期照度の50%まで下がると寿命とみなされるようです)とも言われているようですが、本当は良く分かっていないとも言われているようです。

LED はどうやら分かっていないことだらけみたいです(^^;

Posted by: イルミナム | March 16, 2005 at 21:35

以前G3さんがUVカットレンズとアクリルの話を書かれてましたが、そのような材料がLED自体に使われるのが良さそうですね。
LEDを使用した室内照明とかも色々ありますし、レンズで対応するのには無理がありそうです。

Posted by: ばさら | March 16, 2005 at 14:23

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